「水中ポンプって名前は聞くけど、陸上ポンプと何が違うの?」「現場でどう選べばいいの?」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
さくゾウ
さくみ
本記事では、水中ポンプメーカーである櫻川ポンプ製作所が、水中ポンプの基本的な仕組みから、現場に合わせた選び方、正しい使い方、さらにはよくあるトラブルの対処法まで、初心者の方にもわかるように一つずつ丁寧に解説します。
✔︎この記事のポイント
- 水中ポンプの仕組みと安全に動く内部構造
- 用途や環境に合わせた失敗しない選び方
- トラブルを防ぐ正しい使い方と対処法
水中ポンプとは
水中ポンプとは、水を送り出す「ポンプ部」と、それを動かす「電動機(モータ)」が一体構造になっており、製品全体を水中に沈めて排水・揚水を行う機械です。
呼び水(迎え水)が不要で、設置して電源を入れるだけで即座に排水・揚水作業ができるのが最大の特徴です。
主に建設現場の湧水処理、大雨時の浸水対策、下水処理施設などで幅広く利用されています。
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一般的な電気製品は水に濡れると故障や漏電を起こしますが、水中ポンプは「メカニカルシール」などの特殊な密閉構造によって、ポンプ部からモータ内部への浸水を防いでいます。これにより、水中で安全に稼働し、水を直接押し上げることが可能になります。

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家庭用と業務用の違いとは?
水中ポンプには、ホームセンターなどで購入できる「家庭用」と、専門メーカーが製造する「業務用(工事・設備用)」の2種類があります。これらは使用する目的が異なるため、材質や耐久性などの設計思想が明確に区別されています。
最も分かりやすい違いは本体の材質(モータフレーム)です。
家庭用ポンプは、持ち運びのしやすさとコストダウンを重視し、プラスチック(樹脂)製が多くなっています。対して業務用ポンプは、現場での衝撃に耐え、長時間の運転でも熱を逃がしやすいよう、鋳鉄やアルミダイキャスト、ステンレスなどの金属製が主流です。
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コストを抑えようとして工事現場に家庭用ポンプを持ち込むと、かえって買い替えコストがかさむ可能性があります。それぞれの特徴を比較表にまとめました。
| 比較項目 | 家庭用ポンプ | 業務用ポンプ |
|---|---|---|
| 材質(見た目) | プラスチック(樹脂)が多い (軽量だが衝撃に弱い) |
金属(鋳鉄・アルミなど)が多い (重いが衝撃や熱に強い) |
| 電源・電圧 | 単相100Vがメイン (低出力なものが多い) |
単相100Vに加え、三相200Vなど (高出力なものが多い) |
| 主な用途 | お風呂の水、散水、池の掃除 (使用頻度は少ない) |
工事現場、工場設備、農業 (毎日、長時間使用も想定) |
| 耐久性 | 低い (綺麗な水を扱う前提) |
高い (ラフな環境でも耐えられる) |
なぜ水の中に沈めるの?陸上ポンプとの違いとメリット
ポンプは設置場所によって、水の中に沈めて使う「水中ポンプ」と、陸の上に置いて使う「陸上ポンプ」の2種類に分けられます。

どちらも遠心力を使って水を送る仕組みは同じですが、その使い勝手には大きな違いがあります。それぞれの特徴を知り、現場の状況に合わせて使い分けることが重要です。
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最も決定的な違いは「呼び水の手間」と「吸い上げられる深さ」です。
陸上ポンプは使用前にポンプや配管内を水で満たす「呼び水」が必要ですが、水中ポンプは最初から水没しているため、スイッチ一つですぐに起動できます。

また、陸上ポンプは物理的な限界により地下約6m〜10mより深い場所の水は吸い上げられません(物理的制約)が、水中ポンプは下から押し上げる方式のため、地下深くからでも排水が可能です。
現場で重要となる比較ポイントを以下の表にまとめました。
| 比較項目 | 水中ポンプ | 陸上ポンプ |
|---|---|---|
| 設置場所 | 水中(液体の中) | 陸上(地上の平坦な場所) |
| 設置スペース | 省スペース (水中に沈めるため場所を取らない) |
本体を置く平地が必要 |
| 呼び水 | 不要(すぐ起動可能) | 必要(手間がかかる) |
| 吸込揚程(吸い上げる力) | 押し上げ方式のため制限なし ※ポンプの性能(全揚程)による |
約6m〜10mが限界(物理的制約) |
| 静音性 | 静か(水が音を遮断) | 大きい(モータ音が響く) |
これらの特性から、水中ポンプは「設置スペースがない狭い現場」「地下深くからの排水」「緊急時の素早い対応」「夜間工事などの静音性が求められる現場」で特に選ばれています。
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水を吸い上げる仕組み(インペラと遠心力)
水中ポンプが水を排出する中心的な役割を担っているのが、内部にあるインペラ(羽根車)と呼ばれる部品です。
モーターの力でインペラが高速回転すると、強力な遠心力が発生します。ポンプ内部に入ってきた水は、この遠心力によって外側へ弾き飛ばされ、その勢い(圧力)でケーシング内部を通って吐出し口からホースへと押し出されます。

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ポンプの浸水を防ぐ仕組み
「水の中に電化製品を入れて、漏電やショートはしないの?」
これは誰もが抱く疑問です。水中ポンプにとって最大の命題は「モータ室への浸水を防ぐこと」です。
モータへの浸水経路は、大きく分けて「インペラ側(回転軸)」と「ケーブル側(電源)」の2つがあります。それぞれ異なるアプローチで、徹底的な防水対策が施されています。

インペラ側は、主に「メカニカルシール」が浸水を防止する機能を果たしています。メカニカルシールは最前線で水密を保ち、ポンプ側からモータ側への浸水を防いでいます。

ケーブル側はケーブルに「水切り加工」を施すことで浸水を防止しています。
ケーブルの被覆が破れたり、ケーブルの先端が水没すると、ケーブルの中を伝って水がモータ室まで吸い上げられてしまいます。これを防ぐため、ケーブルの根元部分には芯線の隙間に樹脂(アラルダイト等)を充填する「水切り加工」が施されています。これにより、万が一ケーブルが損傷しても、そこから先へ水が進めないようブロックしています。

ポンプの故障を防ぐ仕組み
建設現場や災害現場の水は、決して綺麗ではありません。泥、砂利、木片などが混じっています。これらがポンプ内部に入ると、インペラに挟まって回転が止まる(ロックする)原因になります。
こうしたトラブルを防ぐために、ポンプの吸込み口にはストレーナ(網)が取り付けられています。ストレーナの穴より大きな固形物は内部に入れない構造になっており、物理的な故障を未然に防ぎます。

また、万が一インペラがロックしたり、過度なタコ足配線で電圧が下がったりしてモーターに異常な負荷がかかった場合には、内蔵された「モーター保護装置(オートカットなど)」が熱を感知して、自動的に運転を停止させ、モーターの焼損を防ぎます。

失敗しない水中ポンプの選び方6ステップ
「ポンプなんて水が出れば何でもいい」と思っていませんか?
実は、現場で起きるポンプトラブルの多くは、機械の寿命ではなく「選定ミス」が原因です。用途に合わないポンプを使うと、すぐに詰まったり、能力不足で水が出なかったり、最悪の場合は漏電して現場全体が停電するリスクさえあります。
メーカーとして推奨する、失敗しないための「6つの確認ステップ」をご紹介します。カタログを開く前に、まずは現場の状況を整理しましょう。
参考記事:水中ポンプ選び方のポイント|メーカー解説!能力計算から用途別の選び方まで【2026】
1. 水中ポンプが扱う水質を確認
一番最初に確認すべきなのは、「液質(どんな水を出すのか)」です。
インペラの形やポンプの材質によって対応できる水質が全く異なります。水質に合わないポンプを使うとトラブルにつながってしまいます。
ここでは水質とそれに対応するポンプの一例を紹介します。
| 水質・種類 | 選ぶべきポンプのタイプ |
|---|---|
| 泥水・スラリー | 撹拌羽根付きポンプ サンドポンプ |
| 汚水・汚物 | 汚水用ポンプ(異物通過径が大きいもの) |
| 海水・薬液混じり | 耐海水ポンプ 耐食ポンプ(ステンレス製) |
| 40℃以上の高温水 | 耐高温ポンプ |
2. 動力源と電源環境(周波数・電圧)と口径を確認する
ポンプを選ぶ際、能力(揚程や水量)を見る前に、そもそも「何で動くポンプなのか」を確認する必要があります。現場に合った動力源を選ばなければ、ポンプを持ち込んでも動かすことすらできません。
①まずは「電動式」であることを確認
ポンプの動力源には、電気で動く「電動式」、ガソリンで動く「エンジン式」、油圧ショベルなどの油圧を利用する「油圧式」、空気圧で動く「ダイヤフラム式」など、いくつかの種類があります。
現在、工事現場や工場の設備で使われている水中ポンプのほとんどは「電動式」です。
理由はシンプルで、発電機や商用電源など現場で最も確保しやすいエネルギーが「電気」だからです。また、エンジン式のように燃料(ガソリン)を定期的に補給する手間がなく、スイッチ一つで連続運転ができる点も大きな理由です。
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基本的には電動式が選ばれますが、使用環境に応じて適切な動力源を選ぶことが大切です。主な違いを表にまとめました。
| タイプ | 動力源 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 電動式 | 電気(商用電源・発電機) | 燃料補給が不要。 静かで排気ガスが出ない。 自動運転が可能。 |
電源がないと動かない。 ケーブルの範囲内でしか移動できない。 |
| エンジン式 | 燃料(ガソリン) | 電源がない場所でも使用可能。 持ち運びが容易(小型の場合)。 |
燃料補給の手間がかかる。 騒音・排気ガスが出る。 屋内やトンネル内では換気が必要。 |
② 現場の電源(周波数・電圧)と口径を確認
動力源が確認できたら、次は現場の電源環境、接続する配管やホースの口径を確認します。
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確認すべき項目は以下の4点です。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 周波数 | 50Hzか60Hzか |
| 相数 | 単相か三相か |
| 電圧 | 単相:100V または 200Vか 三相:200V または 400Vか |
| 口径 | 何インチか または 何㎜か 接続口の種類、配管材料は何か |
また、電源からポンプまでの距離をあらかじめ把握し、ケーブルの長さが足りるかを確認しましょう。もし届かない場合は、ケーブルを延長して対応する必要があります。
3. 必要な全揚程(高さ)の計算
ここが最も間違いやすいポイントです。
ポンプの能力を選ぶ際、「水を上げたい高さ(実揚程)」だけで選んでいませんか?実はそれだけでは水が出ない可能性があります。
水がホースの中を通る時、ホースの内壁との摩擦で「ブレーキ」がかかります。これを「配管損失(摩擦損失)」と呼びます。ポンプを選ぶ際は、実際の高さに、このブレーキ分を上乗せした全揚程(ぜんようてい)で考える必要があります。

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4. 必要な吐出量(水量)の決定
「吐出量(としゅつりょう)」とは、ポンプが1分間にどれだけの水を排出できるかを示す数値です。単位は一般的に「m³/min(リューベ毎分)」または「L/min(リットル毎分)」で表されます。

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5. 性能曲線の見方
全揚程(高さ+損失)と吐出量(水量)の目安がついたら、最後にカタログの「性能曲線」を確認して、そのポンプが本当に使えるかを判断します。
性能曲線とは、縦軸に「全揚程」、横軸に「吐出量」をとったグラフのことです。
ポンプの性能は、揚程と吐出量がトレードオフ(反比例の関係)になっています。
水を高く上げれば上げるほど、出る水の量は減ります。逆に、低い場所へ出すなら、たくさんの水が出ます。
選び方は簡単です。先ほど計算した「必要な全揚程」と「必要な吐出量」の交点が、グラフの線の下側(内側)に入っていれば、そのポンプで使用可能です。

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6. 自動運転か非自動運転かを選ぶ
最後に、ポンプの運転方式を選びます。「スイッチのON/OFFを誰がやるか」です。
工事現場や設備管理において、常に人が張り付いてポンプを操作できるとは限りません。水がなくなったのに運転し続ける「空運転」は、ポンプ故障の最大要因です。
| タイプ | 仕組みと特徴 | 適したシーン |
|---|---|---|
| 非自動型 | 電源プラグを差すと動き出し、抜くと止まる。 水がなくなっても動き続けるため、空運転に注意が必要。 |
短時間の排水作業 水位があまり下がらない場合 |
| 自動型 (オート) |
電極やフロート(浮き)が水位を感知して、自動でON/OFFする。 水が減ると自動停止するため、空運転のリスクが低い。 |
夜間の無人排水 増水時の自動排水 水位の変化が激しい現場 |
これで必要なスペックが決まりましたね。 さっそく、条件に合うポンプを探してみましょう。
次は、手に入れたポンプを長く使うための「正しい使い方」を解説します。
水中ポンプの正しい使い方 3つの基本ステップ
「スイッチを入れたのに動かない」「動いてもすぐ止まる」「異音がする」
現場で発生するこうしたトラブルの8割以上は、実は機械の故障ではなく「間違った使い方」が原因です。
電気と水を同時に扱う水中ポンプは、一歩間違えれば漏電や感電といった重大事故につながります。安全に、そしてポンプを長持ちさせるための「正しい使い方の3ステップ」を解説します。
参考記事:メーカー直伝「水中ポンプ」の正しい使い方3つの基本ステップ
1. 水中ポンプ使用前の準備(電源・ポンプ・ホース・設置場所)
現場に到着して、いきなりポンプを水に投げ入れてはいけません。安全な排水作業は「段取り」で決まります。以下の4点を必ずチェックしてください。
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| チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 電源 | 使用する水中ポンプの周波数、相数、電圧、電源の容量が現場の条件と合っているか確認 |
| ポンプ | メガテスター(絶縁抵抗計)を使用して電気が流れる部分と、ポンプ本体(アース)との間の絶縁抵抗値が20MΩ以上か確認 |
| ホース | ポンプの口径に合ったホースを選び、ホースバンドで確実に締め付ける ホースの先端を固定し、暴れないようにする |
| 設置場所 | 転倒しないように平らな場所に置いたり、砂利や泥による詰まりを防ぐために底上げしたりする |
2. 水中ポンプを安全に使うための操作
1.準備が整ったら、ポンプを水中に沈めて電源を投入します。
単相の場合は電源プラグをコンセントに接続し、三相の場合は動力線を制御盤や分電盤に接続してください。
電源接続時は、アース(接地)を接続することも忘れないでください。

2.運転中、最も注意しなければならないのが空運転(渇水運転)です。
水中ポンプは、周囲の水によってモーターの熱を冷やす構造になっています。水がない状態で運転を続けると、砂を吸い込んで部品が摩耗したり、モーターが冷却されずに高温になり、コイルが焼けたりして致命的な故障につながります。
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3. 水中ポンプの停止と片付け(メンテナンス)
作業終了後、電源を切ってポンプを引き上げたら、そのまま倉庫にしまっていませんか?
「ポンプが動かない」というトラブルの原因は、保管前のメンテナンス不足が原因のこともあります。
特に泥水やセメント成分を含む水を排水した後は、内部で汚れが固まり、インペラをガチガチに固着させてしまいます。
ポンプ内部と外部の洗浄を行い、汚れを落としておきましょう。
またケーブルは直射日光が当たらない場所で保管し、ケーブルが劣化しないようにしましょう。
ケーブルが劣化すると「ポンプが動かない」「漏電する」といったトラブルにつながってしまいます。
水中ポンプ使用時のトラブルシューティング
「現場でポンプが動かなくなった!故障か!?」
慌ててレンタル会社やメーカーに電話する前に、まずは以下のフローを確認してください。現場で解決できるトラブルも多々あります。
1. 水中ポンプが「動かない」
スイッチを入れてもウンともスンとも言わない、または唸るだけで回らないケースです。
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| 疑うべき原因 | 確認すべきこと |
|---|---|
| 電源が供給されていない | 電源が供給されているか、発電機が動いているか、 ケーブルが断線していないか |
| 電圧降下 (パワー不足) |
発電機の容量が不足していないか、ケーブルの延長や他の機械との電源の共用で電圧が下がっていないか |
| 漏電遮断器が作動している | 漏電や過電流で漏電遮断器が作動していないか 漏電遮断器が作動していない場合は、ポンプ以外の故障も疑われます。 |
2. 水中ポンプが「始動と停止を繰り返す」
電源を入れてしばらくするとポンプが止まり、またしばらくすると動き出す…という現象です。
先ほどと同様、電源に不良がある場合と、保護装置(オートカット)が作動している場合、ポンプ以外が故障している場合があります。
保護装置が作動する原因はモータの過熱と過電流です。渇水運転によってポンプが熱くなっていないかどうか、インペラに異物が挟まってロックしていないかどうかなどを確認してください。
3. 規定の「性能(水量・揚程)が出ない」
「新品なのに水がチョロチョロしか出ない」という場合、まずは以下の3点を確認してみてください。
・渇水運転になっていないかどうか
・60Hzのポンプを50Hzで使用していないかどうか
・インペラが逆回転していないかどうか(三相のみ)
この3つに当てはまらない場合は、電流値を確認してみてください。電流値が低くなるのは、ポンプが仕事をしていないサインです。
原因はポンプ内部の詰まりやインペラの摩耗、配管内の詰まりや接続不良があります。
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4. ポンプから「異常な振動・騒音がする」
異常な振動や騒音がある場合は、すぐに運転を停止してください。
ポンプ部に原因がある場合と、配管部に原因がある場合に分けられます。
ポンプ部の原因はインペラの逆回転、接触、摩耗やベアリングの破損などの内部故障、吸い込み不良によるキャビテーションなどが考えられます。この状態で使い続けると、破損が拡大し修理不能になる恐れがあります。速やかに点検を依頼してください。
配管部の原因は、基礎やバルブの取り付け不良、ウォータハンマの発生などが考えられます。
まとめ:水中ポンプの基本を理解して選定、使用する
水中ポンプは、建設現場の工程を守り、災害時の安全を確保するために欠かせない重要な機械です。
しかし、「たかがポンプ」と侮って適当な選定や使い方をすると、思わぬトラブルを招き、現場全体を止めてしまうリスクがあります。
今回の記事でお伝えした重要なポイントは以下の4点です。
1. ポンプは水を吸い上げる仕組み、浸水を防ぐ仕組み、故障を防ぐ仕組みでできている
2. ポンプを選ぶときは水質と現場の条件をしっかり確認する
2. 安全な排水作業は使用前の準備で決まる
3. トラブルが起きたときは焦らず電源から確認する
この基本さえ押さえておけば、水中ポンプの基礎はバッチリです。
現場の状況を正確に把握し、最適な一台を選んで、安全で効率的な作業を実現してください。
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よくある質問
水中ポンプについて、現場やお客様から頻繁にいただく質問をまとめました。
基本的な用途から、機種選びの迷いどころ、運用の注意点まで解説します。
水中ポンプは何に使う?
水中ポンプは、低い場所にある水を高い場所へ移送したり、溜まっている水を排水したりするために使われます。
活躍するシーンは非常に幅広く、大きく分けて以下の3つの分野で利用されています。
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1. 建設・土木現場:基礎工事で湧き出る地下水の排水、トンネル工事の湧水処理など。
2. 農業・水産業 :川から田畑への取水、養殖池の水の入れ替えなど。
3. 防災・設備 :大雨による浸水を防ぐための排水、工場ピットの廃液移送など。
4. アミューズメント:テーマパークや公園の噴水など。
水中ポンプと残水ポンプの違いは何ですか?
残水ポンプは、水中ポンプの一種です。残水ポンプと他の水中ポンプとの決定的な違いは「最低水位(水を吸い始められる水位)の低さ」と「残水水位(どれだけ水が残るか)の低さ」です。
通常水中ポンプは、インペラが入っているケーシングの高さまで水が無いと排水が出来ません。櫻川の一番小さいポンプでも、ポンプが水を吸い込み始めるには10㎝程度必要です。また最低水位=残水水位のため、排水が終わった後も底から10㎝〜数十㎝の水がどうしても残ってしまいます。
一方残水ポンプは、特殊な底板構造や吸込み口の工夫により、10㎜あれば水を吸い込むことができます。さらに床面1〜2mm程度の残水水位まで吸い上げることができます。

| ポンプの種類 | 最低水位 | 残水水位 | 主な用途 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 他の水中ポンプ | 数cm〜数十cm | 数cm〜数十cm | 大量の水を素早く排水する時 | 水位が最低水位以下になると空気を吸い込んでしまい、揚水できない |
| 残水ポンプ | 10〜25mm | 1〜2mm程度 | 最後の仕上げ排水 | 水量が多すぎると処理が追いつかない |
「とにかく大量の水を減らしたい」なら通常のポンプ、「最後の仕上げに床を乾かしたい」なら残水ポンプ、と使い分けるのが正解です。
さらに残水ポンプは、現場の状況によって「残水処理ポンプ(USK/UEXKシリーズ)」と「自吸式残水処理ポンプ(UBV/UBVAシリーズ)」が使い分けられます。
水中ポンプを24時間運転しても大丈夫ですか?
結論から言うと、「モータ部が水につかっていれば」24時間運転しても問題ありません。
多くの業務用水中ポンプは、連続運転に耐えられるように設計されています。
ただし、以下の2つの条件を守ることが絶対条件です。
1. 空運転(渇水運転)をしないこと
水がなくなった状態で運転を続けると、モーターを冷却できず、最悪の場合焼損します。また、砂利や石を多く吸い込んでしまうことにより、インペラやケーシングが異常摩耗します。
24時間回しっぱなしにする場合は、水がなくならない環境か、あるいは水が減ったら自動で止まる「自動運転型(オートポンプ)」を使用する必要があります。
2. スラリー(泥)濃度が濃すぎないこと
泥や砂があまりに多い水を24時間送り続けると、インペラなどの摩耗が早まり、物理的な寿命が短くなります。
また、泥や砂が多く含まれる水は比重が大きいため、モータに過負荷がかかってしまいます。
泥や砂が多い現場では、摩耗に強く、水を撹拌しながら排水できる撹拌羽根付きポンプ(US-Aシリーズ/U-K-Aシリーズ)やサンドポンプ(HSシリーズ/NHSシリーズ)を使用しましょう。
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